nature

こんにちは。ぼくです。基礎論をする者です。

 

基礎論はぼくが大学でもっとも勉強したかったものなので、これを一回生のうちから学べることに感動しています。さすがは京大理学部です。この自由さを求めて京大来たようなもんなんで。京大理学部では自主ゼミといって、自分の読みたいscienceの本などを読んで勉強するために人を募って学生が自主的に行うゼミが盛んに開催されている(ぼくもキューネンという人の本を読む基礎論の自主ゼミに参加しています)のですが、東大にはあまりそういった自主的にゼミを行うような文化がないらしいですね。

そのへんの自由度の違いはぼくが東大ではなく京大を選んだ理由でもあります。まあ京大のほうが圧倒的に下なのであまり偉そうなことなんて言えませんけど。 

 

 

基礎論はといえばようやく数をかぞえられるようになりました。数を数えるって大変ですよ。まず数って何?という話からはじまります。科学において○○って何?といったらまず定義の話です。数は集合の濃度で定義します。例えば1は要素が一つの集合、というように定義します。ここで問題になるのは集合って存在するんか?という話です。これは全然自明の話ではないので、集合が存在するように公理を選びます。まず空集合をつくります。このとき存在性と一意性を示さねばなりませんがそこまで難しくありません。存在性、一意性それぞれを保証する公理を別々にもってくるだけです。次にまた別の公理をもってきて0,1,2までを数えられるようにします。ここが意外と大変です。具体的には順序対をとれる公理、というものを引っ張ってくるんですけどね。ここまできたらあとは簡単(?)で、和集合をもってこれる、という公理を用いて3,4,5,…を一気に定義します。これでめでたく数を数えられるようになったわけです。

だがしかし油断してはいけません。このままでは超越的な順序数(任意の自然数より大きな自然数がつくれてしまい、そっちでも1,2,…という風に順序が定義されてしまう)が生成されてしまいます。これを防ぐこともできるらしいのですがそこまではまだ勉強が至っておりません。モデル理論を使うそうです。

 

 

 

タイトルの言わんとする事柄は「英単語の和訳ってむずくね?」という話です。

ぼくはいまだにrandom,simple,natureなどの英単語をニュアンスをまったく失うことなく翻訳することができていません。できる人いるんですかね?

単語帳にはrandom:無作為な、と書いてありますがおそらくこれはrandomを翻訳できなかったために明治の知識人が造り出した造語です。根拠のない推量ですが。ただ無作為、という言葉も完璧でないように思われます。random、というのは恐ろしいまでに自然で、対称性や偶然性を有している真に人の手の加えられていない完璧なまでの無秩序を表象した言葉であると考えています。まあrandomに当てる訳語を考えておかないと困るから無作為という言葉を当てたんだと思いますが、これでは偶然性や対称性が無視されているような気がしてなりません。ここで言う対称性はシンメトリーとは少し違います。ぼくの日本語が下手くそで恐縮なんですけど、一様等方とでもいえばいいのでしょうか、「ある一つだけが特殊な動きをするはずがない」という話です。例えば大量の気体分子の運動です。人が手を加えない限りある一つの分子だけがヘンな動きをするなんてありえないじゃないですか?そういう感じです。

simpleについても同様で、まったく混じり気ないそのもの、という概念を表す日本語ないですかね?単純な、という訳で済むほど単純な話ではないような気がします。単純よりもっと純度が高そうです。単純という言葉では精度荒くないですかね??至極、とか極めて、とかいった修飾が必要な気がしてなりません。しょせん試験の答案は月並みな言葉でごまかしましたが。日本の英語試験なんてそんなもんでしょう。preciseとexactとstrictの差なんて教わらないですから。論文を英語で書く意義は誰にでも読んでもらえることと科学特有の概念を正しく伝えられることにあると思います。日本語は科学にはあんまり向いてない気がします。そもそも日本国は科学に向いておりません!このことはいずれひとつの記事でまとめると思います。一言で言ってしまえば早慶エスカレーターで科学に素養のない文系が国のトップにのさぼり、無産市民には生活保護を与えるくせに博士課程の学生の大半は一銭ももらえない、ということです。まあ科学の成長が国にとって良いことかはわかりませんが科学者の待遇という観点からしたら日本は北朝鮮以下の発展途上国です。ぼくは国への向上心などないので自分の好きな勉強をできる範囲で一生懸命できたらいいなとしか思いませんが。…

 

まあnatureが一番難しくて、これはまじで日本語すら当てられていません。なんだよ生来備わっている性質って。ここにも日本語当てといてくれよ知識人。性癖って言葉の元来の意味がnatureに近いのかなあと思いますが性癖というと性的嗜好の偏りみたいなニュアンスで受け取られがちなので難しいですね。というかむしろ性癖は性的嗜好を表す言葉にしましょう。逆に性的嗜好の個人個人による偏りの差みたいなものを表現できる言葉もなくないですか?性癖って言葉の漢字もちょっとえっちですからね(?)

 

 

 

というわけで次回はぼくの嗜好の話しようかと思います。丸一記事使うつもりなので読み飛ばして頂いて構わないです。むしろあんまり読んでほしくないです。じゃあなんで書くんだって話ですけど。いやちょっとでも共感していただける人がいればなあと思って書くんですよ。

 

 

 

以上です。