ヒアリ

どうも、ぼくです。最近忙しくてブログ書くモチベが下がっていました。忙しくて、が理由なのかはわかりません。筋トレしたり密会したりで生活がわりと充実してて精神的に安定だったからかもしれません。おそらく文章を上手く長く書くには精神の摩耗と多少の鬱が必要なのだと思います。必要かは解りませんが十分ではあるでしょう。少なくともぼくは精神的に満たされなくて寝られないほどつらいときのほうがおもしろくて読み応えのある(ぼくにしては、の話ですが)文章かけてる気がします。過去の偉大な作家だってみんな精神錯乱してるじゃないですか。たぶんそんなもんだと思いますよ。ストーリーのおもしろさを排したラノベが文章としておもしろくないのはおそらく書いてる作家が健康だからです。逆に健康じゃなきゃ健康な中高生に人気の出る文章かけませんからね。

 

 

今日話したいのは研究、それも基礎的でともしたら「なんのためにそんなこと必死に研究するの?」と嘲笑されてしまいそうな研究の大切さです。

ぼくの主張は「研究はいつ、どこで、どんな場面で役に立つかは分からない」ということです。これはぼくの特有の主張というよりかは科学をかじった者の総意みたいなものです。 

 

具体例を挙げると、例えば最近(つい昨日あたり)話題になっているヒアリの件ですかね。ヒアリ、という我々アリに詳しくない人間からしたらそこらへんのアリと大して変わらないようにみえるアリが外国からやってきて、これに噛まれると火傷のような痛みが走り腫れができ、最悪の場合死に至るそうです。

このヒアリ対策について、今日本のアリ専門家は総動員されているらしいです。それもそのはずですよね。ワンチャン人を殺し得るアリをほっとくわけにはいきませんから。ということでいま、アリの基礎研究という日常生活で全くなんの役にも立たなそうに見えた研究が(誇張して言えば)人の命を救うほど大いに役立っているわけです。

もうひとつ具体例を挙げると、一般相対性理論とリーマン幾何学の話があります。一般相対性理論は勿論アインシュタインによって構築された理論で、これはGPS機能などに応用され人々の役に立っています。GPS機能において一般相対性理論を使わないと、例えばカーナビは一日で数キロの誤差がでるそうです。ところがこの役に立っている理論の大元には元々何の役に立つのかよくわからなかった、アインシュタインの生まれる前に成立したリーマン幾何学の存在があります。リーマン幾何学は曲率が正、零、負の三通りの平面における幾何的な性質を考察する学問なのですが、そのうち曲率が零のものがぼくらに馴染みのあるユークリッド幾何学です。つまり我々が生活する上で曲率が零でない場合など存在しないので、リーマンは(おそらく)何かの役に立てようと思ってリーマン幾何学を立ち上げたわけではないと思われます。

以上述べたように、研究はいつどこで何の役に立つのか研究している本人にもわからないものだと思います。 リーマンだってたぶんビビってますよ。よもや自分のつくった幾何学が宇宙空間の記述に使われるなんて考えもしなかったはずです。

 

科学をしない人はすぐ「それってなんの役に立つの?」という質問をします。科学に素養のない人たちの間、殊に日本においては新しい元素を創り出した、とかアリの生態を徹底的に調べ尽くしています、とかそういう一見何の役にも立たなそうな研究を馬鹿にするような風潮があるように思われます。これはやはり彼らが無知なゆえ起こってしまう間違いだと思います。上に挙げた例と、これに類似する事が頻繁に起こることを知っていればそんな愚かな質問はしないはずです。そもそも役に立つ研究ってなんでしょうね。科学者は自分が好きでやっている人が多いので、科学者サイドからしたらなんで君ら無産市民のためにわざわざ研究をしなくちゃならんのだ、って感じですけどね。

 

おそらく日本の官僚は科学に無知です。「チョコレートで脳が若返る!」とかいういかにもインチキな研究をする明治株式会社にたっぷり予算を下ろし、逆に基礎研究をしている国公立大は(恐ろしいことに京大までもが)予算を削られています。これはおそらく基礎研究の大事さをよく分かってないからです。目先しか見えていないのですぐに成果の出そうなキャッチーな研究に金をつぎ込み、長期的にしか成果のでなさそうな基礎研究は軽視。こんなんで科学立国目指してるとか抜かしてますから本当に笑止ですよね。本当に科学立国を目指すならそういうわけわからん研究におろす金とか高齢者にかけてる金とか生活保護とかから最大限お金を引っ張ってきて国公立大に振りまくべきです。新潟大学にいる学生は日本の中でも優秀な部類に入るはずなのに、金なさ過ぎて教授が雇えず授業ができないため抽選落ちたら即留年の恐れとかいうアホみたいな状況なんですよ。頭悪いんですか。金かける場所間違えてるでしょ。なんで科学立国を目指しているのに先行きに未来のない老人と無産市民に金をたんまりかけて優秀な学生にはかけないんですか。官僚はもっと科学に関心をもってください。科学立国とか言うんなら。それが嫌なら科学立国諦めてください。現状維持くらいはしてほしいですけど。まあ何度も言うとおり別に成長することがいいこととは限らないので、任意の国民が暮らしやすい国、という観点でみたら生活保護も高齢者厚生も非常に重要で軽視してはいけないんです。もちろん上の議論はもし科学立国を目指すなら、という話です。アメリカでは、日本では生活保護もらって生きるような人間や高齢者は軽視され社会福祉も散々な分科学に莫大な金をかけています。したがって優秀でない人間や高齢者などには非常に暮らしづらい環境ですがその対価として優秀な人間は世界でもトップクラスに優秀で、科学先進国です。これがいいこととはわかりません。ぼくはあまりいいことではないと思います。さすがにぼくも風邪引いただけで5000円とられるところに住みたくないですから。ただその科学への前向きな姿勢は非常にかっこいいと思います。

 

 

最後はよくわからん愚痴になってしまいましたがとりあえず以上です。どうでもいいですけど和菓子屋でバイトすることになりました。